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やまない雨はない 妻の死、うつ病、それから…
小春日和のような穏やかな暮らしを一変させた妻の入院、そしてあまりに唐突な末期ガン宣告。それは私にとって、すさまじい木枯らしの日々の始まりでした



うつ病の相談室
Dr林のこころと脳の相談室」に寄せられた質問メールをもとにうつ病の患者さん、ご家族、職場の上司の方の質問に答えるQ&A


凄絶な生還、うつ病になってよかった
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うつ病の薬(2)

抗不安薬概略

緩和精神安定剤(マイナートランキライザー)ともいいます。
うつ病にともなう不安や緊張感をやわらげるために使います。効果が早く現れ、比較的副作用が少ないのが特徴。
うつ病の状態がよくない時や治療のはじめの段階で、抗うつ薬とともに処方されることが多い。
抗うつ薬に比べ、やや依存性があり、むやみに用いると禁断症状が出る可能性があります。
しかし、医師の指示に従って用法・用量を守り、薬をやめる時も少しずつ減らしていけばそれほど神経質になることはありません。

抗不安薬の一般的な注意・副作用
  • 別の安定剤や抗うつ薬などと併用すると、副作用がでやすくなるので医師の指示に従う。
  • 飲酒は控える。副作用が強く出る恐れがあります。
  • 眠気や、集中力低下などがでるので車の運転や高所での作業など危険な作業はさけてください。
  • めまい、倦怠感がでることがあります。
  • 肝機能異常などが生じるおそれがあります。

一日あたり使用量と詳細
*使用量について:表中使用量は平均的な使用量。かっこ内は最大使用量。
*詳細情報はYahoo!Healthcareの該当薬部分にリンクしています。
*リンク中の写真は一例です。薬剤の量などにより外装等は異なる場合があります。
製品名特徴 使用量(mg)/日* 更に詳細
ベンゾジアゼピン系
コントール 作用は比較的穏やか(バランスと同成分)20〜60 詳細を表示
バランス食欲増加作用がみられることもある(コントールと同成分)20〜60 詳細はコントールと同様。
セルシン作用の強さは同種の薬の中で中間にあたる(ホリゾンと同成分)4〜20 詳細を表示
ホリゾン作用の強さは同種の薬の中で中間にあたる(セルシンと同成分)4〜20 詳細を表示
セレナール作用は穏やかだが、抗うつ作用も併せ持つ30〜60 詳細を表示
レスミット作用は穏やかだが、持続時間は長いほう10〜30 詳細を表示
セパゾン作用が強く、持続時間も長め。3〜12 詳細を表示
レキソタン抗不安作用、催眠作用ともに強い3〜15
詳細を表示
ワイパックス作用は強いが、持続時間は中くらい1〜3 詳細を表示
メンドン作用が中くらいで、持続時間は長め9〜30 詳細を表示
エリスパン鎮静、睡眠作用ともにやや弱い0.75 詳細を表示
メレックス効果発現まで多少時間がかかる1.5〜3 詳細を表示
ソラナックス副作用は比較的少なく、効果も早くでる。抗不安作用もある(コンスタンと同成分)1.2〜2.4 詳細を表示
コンスタン副作用は比較的少なく、効果も早くでる。抗不安作用もある(ソラナックスと同成分) 1.2〜2.4 詳細を表示
コレミナール作用はやや劣るが、副作用が少なく、効果も早くでる方12 詳細を表示
レスタス他の抗不安薬より効果が強め。持続時間が長く、一日1,2回の服用ですむ 2〜4 詳細を表示
メイラックス 比較的新しい抗不安薬。効き目は早い。持続性が長く、一日1,2回の服用ですむ。2 詳細を表示
チエノジアゼピン系
リーゼ作用が穏やかで持続時間も短い。高齢者にも使える。15〜30 詳細を表示
デバス 他の抗不安薬に比べ作用は強いほうで、しかも依存性が少ない。効き目が早く、持続時間は短め。 1.5〜3 詳細を表示
非ベンゾジアゼピン系
セディール セロトニン系の神経に作用する点が特徴。このため、抗不安薬作用のほか、抗うつ作用もある。
別の安定剤や抗うつ剤などと薬と併用すると、副作用がでやすい。
30〜60 詳細を表示

◆睡眠薬

睡眠薬概略
うつ病では睡眠障害が生じることが多いため、睡眠薬を用いることも少なくありません。
しかし、睡眠薬を用いることについては必要性の面で疑問視する医師もいます。

うつ病患者は本来真面目な方が多いため、「眠らなければ」という強迫観念にとらわれがちです。
睡眠薬を処方することで楽に眠ることができればそれでいいのですが、ともすると「睡眠薬を飲むくらいだから、しっかり眠らねば」と気合が入りすぎて眠れなくなり、更に睡眠薬を増量しなければ眠れない、という悪循環に陥る可能性もあります。

医師が「眠る」ことに重きを置きすぎて、“眠れずにもんもんと苦しむ”といううつ病の症状を悪化させていないでしょうか?
「睡眠をとることでうつ病が回復に向かう」という説もありますが、無理して眠ろうとすることにどれだけの回復効果があるのか疑問です。
うつ病では無理をしないということが大原則なのです。

それなら「眠くないなら眠らなくてもいいや。」と気楽に考え、体が疲れたら横になるだけでいいのではないでしょうか。
無理して眠らなくても大丈夫。」という医師の言葉のほうが、睡眠薬よりもずっと回復効果があるかもしれません。そういう言葉をかけた上で、いざというときに使う安心材料として睡眠薬を処方すれば十分ではないでしょうか。

誤解があっては困るのですが、「睡眠薬がよくないから使わないほうがいい」ということではありません。
睡眠薬は、一般に言われるほど危険な薬ではなく、依存性もほとんどないのです。
(よく言われることですが、眠るために晩酌するほうがよほど依存性があります。)

ただ、睡眠薬を処方することで、かえって患者が「眠らなければ」と固執することがないよう、もう少し配慮した方がいい、ということです。

もしあなたが睡眠薬を服用されているのでしたら、眠るために睡眠薬を服用することは問題ありません。ただ、“眠らなければうつ病が治らない”というわけではないことを理解し、眠れない日は「そんな日もある」くらいの軽い気持ちで過ごせるようにしましょう。

一日あたり使用量と詳細
*使用量について:表中使用量は平均的な使用量。かっこ内は最大使用量。
*詳細情報はYahoo!Healthcareの該当薬部分にリンクしています。
*リンク中の写真は一例です。薬剤の量などにより外装等は異なる場合があります。

参考書籍:「ピルブック(2003年版)薬の事典」 参考サイト:「 ハイパー薬事典」「 Yahoo!ヘルスケア



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