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うつ病について

「最近やる気が出ない」「疲れやすくなった」「なんだか憂うつだな...」

そんな言葉をよく聞きます。“うつ状態”と言われる状態ですね。
最近では「うつ病」という名前がかなり広まってきたため、「もしかしてうつ病かな?」と思うこともあるかもしれません。

こんなとき、あなたならどうしますか?
「うつ病はこころのカゼみたいなもの」と一般に言われているため、「ちょっと元気がないだけだし、無理しなければいいや」などと軽く考えてしまいがちです。
確かにうつ病は「カゼ」のように誰もがかかりうる病気です。

しかし、「カゼ」とは比べ物にならない苦痛を伴う病気です。
自殺してしまうほどつらいのです。
「ガンなどのあらゆる悪性疾患を含めても、もっとも辛い病気」 という医師の言葉があるほど耐え難い苦しみです。
決して「こころのカゼ」などという生易しいものではないのです。

うつ病では死亡するケースが非常に多いという事実をよく考えてみてください。
(カゼで死亡するケースはほとんどありませんよね)
自殺者の9割以上がうつ病とも言われているくらいですから、「うつ病による死亡率」は実際には相当高く、 甘く見てはいけない病気と言えるのです。

しかし一方、ほとんどの場合うつ病は適切な治療により治る病気です。
うつ病による自殺者が後を立たないのは適切な治療を受けていないことが原因といわざるをえません。

うつ病に対する正しい知識を身につけていただき、どうか偏見を払拭して下さい。
死亡という最悪の結末をむかえないため、そして誰かを自殺へと追い込んでしまわないために。


うつ病を克服する一番の方法は“うつ病が病気であること” を認識することです



では、うつ病とはどんなものでしょうか?

「ウツ」と言えば、誰だって、ゆううつだったり、やる気がおきないということはあります。
そして、このような単なる気分の落ち込みは、ある程度時間がたつと自然に回復するものです。

しかし、「うつ病」は単なる落ち込みとは違うのです。
非常に苦しく、自分で自分を殺してしまう(自殺する)ほどです。

一般には、いつまで経っても気分が晴れない場合や(目安として2週間) 何事にも関心がなくなるとか、おっくう感、不安感、無力感、いらだち、 あるいは死んでしまいたいという気持ちを伴うような場合などで、 総合的に見て日常生活に支障が出ている場合はうつ病を疑い、早期に治療を開始する必要があります。

また、うつ病には普通、身体症状が伴うことが特徴で、眠れない、頭痛や頭重がする、 肩こり、食欲減退、体重減少、などがよくみられます。

では精神症状と身体症状にわけて詳しく症状を見ていきましょう。
(以下の症状が全て出るというわけではありません。)

精神症状

ゆううつ感
 「ゆううつ感」は特に朝方強く、夕方頃から少しよくなってくるのが普通です。(日内変動)

おっくう感
 何事をやるのもおっくうで何もできないような感じです。(精神運動制止)
ひどくなってくると「人に会うのがおっくう」「電話にも出たくない」「何も食べたくない」「何もしたくない」 など、とにかくなにもかも全てが嫌になります。
時には歯磨きもできない、着替えもできない、ついにはトイレに行くことまでつらくなったりもします。
ほとんど寝たきりの状態です。 (高年齢の方はこのことから「ボケ症状」と間違われることもしばしばです。)
このような症状を見ると周囲の人はどうしても「怠けている」と思いがちですが、 れっきとした病気の症状ですので本人を責めてはいけません。
特に、うつ病になる人は正義感や責任感が人一倍強く、なにより怠けることが嫌いだったりします。
なので、周囲の人から「怠けている」と思われることは耐え難く、 本人を自殺へ追いやる引き金になりやすいことを 十分肝に銘じてください。

興味・喜びの喪失、減退
 何事にも関心がなくなり、何をやっていてもつまらなくなります。
喜びの感情もわいてこなくなります。
熱心に打ち込んでいた趣味などにも関心を示さず、感情を忘れてしまったかのようになります。
逆に、インターネットにははまりやすい傾向があるようです。
人と接触するのがつらいのですが、それでもやはり人とつながっていたいという人間本来の気持ちが 出てくるのかもしれません。
「インターネットする元気があるなら、もうちょっと他のことも…。」などといってはいけません。
本人が気楽に外界との接触を持てるいい機会ですのでそっとしておきましょう。
*医師の中にはインターネットをしないよう指導する人もいます。考え方の違いなので何とも言えませんが、 私はうつ病の苦しみの中で少しでも楽しいことがあるのならいいことではないかと考えます。

不安感
 漠然とした不安で、何の根拠もない、非常に「杞憂」な不安感です。
しかし、我慢するのが非常につらく、不安のためにじっとしていられなくなったりします。(焦燥)
焦燥感が強くなると、うつ病独特の怠けた感じの症状から一変して、 落ちつきながなくなり、動きまわったり、しゃべり続けたりします。

身体症状

睡眠障害
 まず、睡眠障害には、不眠と過眠があります。
一般的には不眠がほとんどですが、中には異常な眠気で日常生活が送れないこともあるのです。
(ゆすってもたたいても起きない、などという極端な例もあります。)
不眠のほうでは、入眠困難(寝付きが悪い)、中途覚醒(頻繁に目が覚める)、早朝覚醒(朝早く目が覚める) 熟睡障害(熟睡できない)があります。
特にうつ病では早朝覚醒が非常に多く、午前3時、4時に目が覚めたあと、 眠ることができずにふとんの中でもんもんと苦しみ続けることがよくあります。

頭痛や頭重、肩こり
 普通の頭痛や肩こりとは違う感じが一般的です。頭痛
頭痛や頭重は頭をにぶく締め付けられているような感じや、ずっと石の帽子を被らされているような、 なんともいえない違和感が絶え間なく続き、普通の頭痛のようにおさまったりすることがありません。
肩こりも、局所的ではなく、頭から背中にかけて鉛の鉄板を 背負っているような重苦しい感じです。

食欲減退、体重低下
 食欲がかなり低下し、やせ細ってしまいます。逆に、過食になる場合もあります。

性欲減退
 性欲も減退することがあります。このため、夫婦が不仲となり、それがうつ病を悪化させるという 悪循環がしばしば見られます。

その他様々な疼痛
 様々な部位で慢性的な疼痛がみられることもあります。

【コラム1】
◇仮面うつ病
身体症状が前面に出て、精神症状があまり目立たない軽症のうつをこのように呼びます。
「頭痛がひどい」「体がだるい」「肩こりがひどい」 などの症状で内科などを受診しますが検査を受けても異常がみつからりません。
このように検査で異常が見受けられない場合、うつ病等が疑われますので 最近では精神科や心療内科などを紹介されることもしばしばあります。
◇擬態うつ病
Dr林の造語ですが、最近多く見受けられる、「偽物のうつ病」のことです。
「自分はうつ病だ」と思い込み、「病気だからやさしく扱ってほしい」といった態度を示したりします。
もちろん、そういう態度を日常的に続けていること自体は病的状態だといえるかもしれませんが、 少なくともうつ病ではありません。
このような「擬態うつ病」は本来のうつ病を誤解させるもとですので厳格な区別が必要です。
うつ病患者は決して自分には甘くありません。「このままでいいのだろうか」「人に迷惑をかけているのではないか」と 常に自責の念にかられているのです。ですので擬態うつ病と本来のうつ病の区別は案外容易です。
詳しくはDr林のこころと脳の相談室 の中の 著書「擬態うつ病」の詳細ページをどうぞ。


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